社会を保護するための行政指針において、何を基準に事態を見極めるべきか。最新の指針では、「生命の維持に必要な移動」と「後日に延期可能な行動」の分離が明確に定義されている。たとえば、透析や緊急の通院、持病の処方薬の受け取り、あるいは社会機能を維持するエッセンシャルワーカーの出勤は「要・急」の筆頭にあたる。一方で、日常的な買い出しや延期可能な娯楽、対面でなくても成立する商談などは、すべて延期すべき対象に含まれる。
気象庁が特別警報や警戒レベル4(避難指示)を発出するような気象災害時には、雨風の影響が出始める前の移動完了が鉄則となる。また、未知の感染症リスクに際して厚生労働省が示す基準でも、接触機会の低減が最優先とされる。ここで見落としがちなのが、「自分自身は健康だから問題ない」という過信だ。移動そのものが社会全体の物流や救急搬送の足を引っ張り、間接的に他者の生命を脅かすリスクになるという視点を忘れてはならない。