日本国内で仕入れた商品に課された消費税は、海外へ輸出した場合には輸出免税(消費税法第7条)が適用され、仕入税額控除を通じて還付を受けることができます。しかし、この還付申告の現場において、税務署および税関の審査態勢は年々厳格化の一途をたどっています。
国税局の査察や税務調査の現場では、「架空輸出を利用した消費税不正還付」が長年マークされているため、輸出の実体証明として輸出許可通知書の原本性・整合性が極めて厳密に照合されます。SNSや知恵袋、税理士のコミュニティでも「数年前のクーリエ便やEMS(国際スピード郵便)輸出で許可書控えを紛失しており、数百万円の還付申告を税務署から全額否認された」「インボイスと許可書の品名・数量のわずかなズレを突かれ、修正申告を余儀なくされた」といった悲痛な声が頻繁に見受けられます。
さらに見落とされがちなのが、税関が定期的に企業へ乗り込んで実施する税関事後調査です。税関事後調査官は、過去3〜5年分の輸出入申告データと社内の会計帳簿、船積書類(B/L、AWB)、為替決済記録を徹底的に突き合わせます。このとき、輸出許可通知書に記載された申告価格と実際の受取金額に乖離があったり、該非判定書の保存が漏れていたりすると、外為法違反や関税法違反として指導・公表リスクに直面します。