塩麹漬けの牛肉を調理する際、最も頻発するトラブルが「表面が真っ黒に焦げて中が生焼けになる」現象です。塩麹に含まれる糖分(ブドウ糖)やアミノ酸は、通常の肉よりもはるかに低い温度(約140℃〜160℃)でメイラード反応やカラメル化を起こします。
プロの厨房でも徹底されている、焦げ付きを防いで完璧なミディアムレアに焼き上げるフライパン調理の手順は次の通りです。
1. 焼く直前に常温へ戻し、表面の塩麹を拭き取る
冷蔵庫から出した直後の冷たい肉は中心まで火が通りにくくなります。焼く20〜30分前に室温に出し、肉の表面についた塩麹の粒をキッチンペーパーでしっかりと拭き取ります。旨味と塩分はすでに肉内部へ浸透しているため、表面の麹を取り除いても味が薄くなる心配はありません。
2. コールドスタートまたは弱中火でじっくり加熱
油を引いたフライパンを強火で熱するのは厳禁です。弱中火で熱し、パチパチと穏やかな音が鳴る火加減を保ちます。片面を1分半〜2分ほど焼き、きれいな焼き色がついたら裏返します。
3. フタをして極弱火で蒸し焼き、最後は余熱で仕上げる
裏返した後はフタをして極弱火で1分ほど蒸し焼きにし、火を止めてアルミホイルに包み、約3〜5分間休ませます。肉汁を中心から全体へ再分配させることで、カットした瞬間に肉汁があふれ出る極上の仕上がりになります。