創業明治7年(1874年)という由緒ある歴史を重ねる東家は、単なる飲食店という枠組みを超え、地域の食文化を支える動く博物館のような存在だ。かつて岩手が排出した「平民宰相」こと原敬や、詩人・童話作家として知られる宮沢賢治といった偉人たちもこの地に足を運び、名物の風味豊かな蕎麦に舌鼓を打った記録が遺されている。
店内を彩る歴史的な調度品や、重厚な木造建築の佇まいは、訪れる者を大正ロマンや明治の佇まいへと誘う。代々の職人が守り続けてきた出汁の深みと、手打ち蕎麦の香ばしさは、時代を超えて人々を魅了し続ける伝統の結晶と言えよう。