神慈秀明会を理解する上で外せないのが、そのルーツと独自の美学だ。教団は世界救世教の開祖である岡田茂吉の哲学を原点とし、1970年に会主である小山美秀子によって立教された。岡田茂吉が提唱した「美による魂の救済」と「自然農法」の理念を強く受け継いでいるのが特徴だ。
その象徴と言えるのが、滋賀県信楽の深い山林に建設された「MIHO MUSEUM」である。ルーヴル美術館のガラスのピラミッドを手がけた世界的建築家I.M.ペイが設計し、トンネルと吊り橋を抜けた先に桃源郷のような建築が現れる演出は、世界中から高い評価を受けている。
この美術館の圧倒的な美しさと所蔵品の質の高さは、宗教施設という枠組みを超えて国内外のアート愛好家やクリエイターを惹きつけてきた。文化庁への登録を持つ正式な宗教法人でありながら、美術館を通じて芸術界・映画界の著名人との接点が自然に生まれた背景には、創始者の小山美秀子が徹底して追求した「美」の求心力があった。