三島市が歩んできた歴史と文化財の集積は、この地が古来より交通と信仰の要衝であったことを如実に物語っています。街の発展の原点となったのは、伊豆国一宮として名高い三嶋大社です。源頼朝が源氏再興を祈願して挙兵した地としても知られ、境内には国の重要文化財に指定されている本殿や宝物が数多く現存しています。
江戸時代に入ると、五街道の一つである東海道五十三次の11番目の宿場「三島宿」として整備が進みました。箱根峠という天下の険を控えた宿場町として、旅人が草鞋を脱ぎ、旅の無事を祈るための拠点として大いに活況を呈した経緯があります。
明治期以降も、小松宮彰仁親王の別邸として造営された「楽寿園」をはじめ、富士山の湧水池と自然林を生かした風光明媚な庭園が造られました。歴史的な神社仏閣と近代の文化財が水路のネットワークと有機的に結びつき、現在の情緒ある街並みの骨格を形成しています。