日野原先生の朝の習慣の中で、最も異彩を放ち、かつ世界的な関心を集めたのが「毎朝飲む特製ジュース」だ。野菜ジュースや果汁に、大さじ1杯程度のエキストラバージンオリーブオイルを混ぜて飲むのが彼の黄金ルーティンであった。
当時の日本では、油を直接飲むという発想は一般的ではなかった。しかし、彼は植物性油脂が持つ血管保護作用や抗酸化作用にいち早く着目していたのだ。エキストラバージンオリーブオイルに豊富に含まれるオレイン酸やポリフェノールは、動脈硬化の予防や細胞の酸化防止に極めて高い効果を発揮する。
朝一番に高品質な油脂を摂取することで、腸管の働きを滑らかにし、毎朝の通便を促す効果もあった。2026年現在の最新栄養学においても、朝のオリーブオイル摂取は腸内フローラの活性化や認知機能維持に有効であると実証されており、彼の先見の明には驚かされるばかりだ。