「なぜ、これほど復旧に時間がかかるのか」という乗客の焦りや不満は当然の心理だ。だが、地下鉄線内での安全確認には厳格な手順が存在する。トンネル内での防護無線発報、架線や線路の微細な歪みチェック、ATC(自動列車制御装置)のシステム復旧など、どれ一つとして手を抜くことは許されない。
近年では自動運転化やセンサー技術の導入が進んでいるものの、最終的な安全の担保は現場の人間による確認作業にかかっている。乗客の安全を最優先するための慎重なプロセスが、結果として見合わせ時間の延長につながるというジレンマが存在するのだ。