本作の真の「共犯者」は、画面の向こうにいる匿名の群衆だったと言える。作中で凌介を追い詰めたのは、再生数稼ぎに狂奔する炎上系YouTuberや、不確かな憶測で私刑を下すネットユーザーたちだ。正義感を振りかざした「考察」が、いかに簡単に無実の人間を破滅へと追いやるか。
視聴者自身が毎週SNSで犯人捜しを楽しんでいた構図そのものが、ドラマ内の愚かな群衆心理と鏡写しになっていたという皮肉。これこそが本作の最大の仕掛けであり、ミステリーというジャンルを借りて現代のネットリンチ文化を鋭く批評したジャーナリスティックな成果だった。