搾乳した母乳の保存可能期間は、置かれた環境温度によって劇的に変化します。国際的な母乳育児支援機関や日本国内の助産師監修データにおいても、細菌の繁殖リスクを抑えつつ母乳本来の生理活性物質を維持するための厳格なタイムリミットが定められています。
搾乳後の常温保存は何時間までかという点について、室温25℃未満の環境であれば最大4時間が一応の目安とされています。ただし、日本の夏場のように高温多湿になる季節や室温が25℃を超える環境では、わずか1時間足らずで細菌数が急増する恐れがあります。臨床現場の助産師や産院の多くが「常温放置は極力避け、搾乳後すぐに飲ませない場合は30分〜1時間以内に冷蔵庫または冷凍庫へ移すこと」を推奨しているのはこのためです。
母乳保存期間 冷凍と冷蔵の違いを正しく把握することも欠かせません。冷蔵保存(4℃以下)の場合、搾乳後24時間から72時間以内の使用が基本となります。免疫抗体や白血球などの生体成分を最も高い活性状態で残せるのは冷蔵保存ですが、数日を超える長期保存を視野に入れるなら、搾乳直後にマイナス18℃以下の冷凍庫へ入れる必要があります。家庭用冷凍庫での冷凍保存期間は1〜3ヶ月が理想的であり、厳格な温度管理下であっても最長6ヶ月が限界です。