日本料理の現場では、刺身の周りに添えるものを一括りに「つま」と呼ぶだけでなく、その形状や役割によって厳密に呼び分けています。
知っておくと料亭や割烹での食事がさらに面白くなる、代表的な3つの違いは以下の通りです。
1. ケン(剣・莚)
大根や人参、ミョウガ、ウドなどを極細の千切りにし、シャキッと立たせたものを指します。形状が細長く、まるで「剣」のようにピンと尖っていることから名付けられました。刺身の下に敷いて高さを出し、立体的な盛り付けを完成させる土台としての役割も担います。
2. ツマ(妻)
広義には添え物全般を指しますが、狭義にはワカメ、トサカノリなどの海藻類や、刺身の脇に丸めて添えられる具材を指します。ケンの横に優しく添えられるパートナーのような存在です。
3. あしらい(扱い)
ワサビやショウガ、スダチ、穂紫蘇(ほじそ)、花穂(はなほ)、菊花など、薬味や季節感を演出する添え物の総称です。香りや彩りを与え、魚の風味を自在に変化させる役割を持っています。