姓名学や地名学の視点から「上村」の成り立ちを紐解くと、この苗字が生まれた背景には地形的な特徴が大きく関わっていることがわかる。かつての日本において、村や集落は川の流域や街道に沿って広大に広がっていた。その中で、川の上流や高台に位置する集落を「上の村(かみのむら / うえのむら)」と呼び、そこに住む人々がそのまま「上村」を名乗るようになったのが起源とされる。
漢字の「上」には「うえ」と「かみ」の両方の読みが存在する。上流を指す際に「かみ」と発音する文化(例えば「川上」など)が強かった地域では「かみむら」が定着し、物理的な位置関係としての「上(うえ)」が強く意識された地域では「うえむら」が主流となった。単純に見えて実は奥深い歴史が、この一つの苗字に秘められているのだ。