プロの原型師やトップモデラーが密かに実践しているパーツ加工の秘訣は、ズバリ「基礎的な下地処理」と「シルエットの引き算」にある。初心者ほどパーツを付け足す「足し算」に集中しがちだが、プロは原型が持つ微細なバリやパーティングラインを完璧に削り落とし、エッジをシャープに磨き上げる作業に全体のプロセスの半分以上の時間を費やす。
また、エポキシパテを使用したパーツ複製・盛削りにおいては、竹谷隆之氏のような伝説的造形作家が魅せる生々しい質感表現が指針となる。肌の質感や装甲のダメージを施す際、カッターの刃先だけでなく、真鍮線や自作スパチュラを用いてミクロの傷を刻み込む。パーツ同士の接合部には真鍮線を打ち込んで補強軸をつくり、後々の経年劣化による垂れ下がりを防ぐのが、プロが徹底する見えない補強テクニックだ。