長らく「コーヒーを飲むとトイレが近くなり、飲んだ量以上の水分が排出されて脱水になる」と語られてきました。しかし、ブラックコーヒーの水分補給における真相を科学的に紐解くと、この説は明確な誤りであることが分かります。
ドリップコーヒーやエスプレッソのお湯割りなど、一般的なコーヒーに含まれる水分の割合は約98〜99%に達します。つまり、カップ1杯のコーヒーを飲む行為は、本質的に大量の水分を取り込んでいることに他なりません。
英バーミンガム大学が実施した画期的な比較臨床試験では、毎日コーヒーを飲む習慣のある成人男性を対象に「同量の水を飲んだ場合」と「コーヒーを飲んだ場合」の体内総水分量や尿量を測定しました。その結果、体重、血圧、尿の濃縮度、血液検査のいずれの指標においても水とコーヒーの間で水分保持能力に有意な差は認められなかったのです。