飛鳥新社から刊行された『美しく、強く、成長する国へ。』は、出版当時の熱狂にとどまらず、いまや高市政治の原典として参照され続けている。本書の根底に流れるのは、伝統的な美徳を守りつつも、冷徹な国際政治の荒波を乗り越える「強靭な国家像」だ。
著者は防衛費の増額や憲法改正といった従来の議論をなぞるだけではない。サイバー防衛、宇宙・海洋開発、重要インフラの防護など、21世紀型の安全保障に不可欠なピースを論理的かつ具体的に積み上げている。自由民主党の政策決定プロセスを知り尽くした実務家ならではのリアリズムが、行間から滲み出ている点が読者を惹きつける。