今シーズンの色彩設計には思わず言葉を失った。単なる「ベージュ」や「グレー」といった既存のカテゴリーには到底収まらない、複雑で奥行きのあるトーンが並ぶ。雨上がりのコンクリートを思わせるセージグレー、夕暮れ時の空を閉じ込めたかのようなダスティーローザ、そして深海を彷彿とさせるインディゴネイビー。
光の当たり方によって微妙に表情を変えるこれらのニュアンスカラーは、ルメールチームが何百回もの染色テストを重ねて生み出した集大成だ。一見するとシンプルな無地のシャツやカットソーが、なぜこれほどまでに佇まいを格上げするのか。その答えはこの緻密な色調設計に隠されている。