もともと同社は、金属加工や電子部品のアッセンブリを手がける精密電子部品製造業として長年地域経済を支えていた。しかし、グローバル競争の激化と世界的な景気後退の波が押し寄せ、下請けに依存するビジネスモデルへの危機感が募る。そこで舵を切ったのが、まさかの洋菓子製造・販売業という異世界への飛び込みだった。
社長の織田修一氏は当時の決断を振り返り、「自分たちの強みである精密な品質管理と工程の数値化を洋菓子に応用できないか」と考えたという。試行錯誤の末に生まれた商品は、まさに技術者の意地と情熱が生み出した成果だ。この鮮烈な異業種参入ビジネスの事例は、経営難に苦しむ全国の中小製造業にとっても大きな希望の光となっている。