全300席の客席フロアは、前方のフラットエリア(移動席)と、中段から後方にかけてしっかりとした段差が設けられたスロープ・階段状エリアで構成されています。小規模設計のため、「最後列からでも舞台上の表情が肉眼でクリアに見える」という構造的なメリットを持っています。
座席ごとの見え方と音響特性のリアルな実態は以下の通りです。
【前方エリア(1〜4列目)】
舞台との距離が極めて近く、演劇の細やかな表情やアコースティック楽器の生音をダイレクトに浴びることができます。一方で、舞台を見上げる角度になるため長時間の鑑賞では首に負担がかかりやすい点や、全体の音響バランスよりも特定の楽器の直接音が強く聴こえやすい特性があります。
【中段エリア(5〜8列目中央ブロック)】
視界の抜け感、舞台全体のパノラマ感、そしてホール全体の残響音と直接音のブレンド具合が最も優れている「会場内のベストポジション」です。目線の高さが舞台面とほぼ水平からやや見下ろす絶妙な角度になり、ピアノのリサイタルや室内楽アンサンブルを鑑賞する上で最もバランスの良い体験が得られます。
【後方エリア(9〜12列目)】
段差が十分に確保されているため、前の座席の観客の頭で視界が遮られるリスクが極めて低く設計されています。最後列であってもステージまでの実質距離が短いため疎外感は皆無です。ホール全体の音の広がりを俯瞰して聴くのに適しています。
また、客席後方には防音ガラスで仕切られた親子室(母子室)が完備されており、小さなお子様連れの鑑賞者にも配慮されたバリアフリー設計が徹底されています。