検索エンジンの入力サジェストやSNSで時折目にする「純洋食とスイーツパーラー大箸 閉店」という不穏な風評。結論から言えば、店舗が営業を終了したという事実は一切ありません。東急プラザ渋谷の6階「シブヤグラン食堂」の一角において、今なおランチタイムやティータイムには入店待ちの列が形成されるほど強固な支持を集めています。
では、なぜこのような根拠のない噂が一人歩きしてしまったのでしょうか。商業施設のテナント動向および飲食業界の取材記録を紐解くと、主に3つの要因が絡み合っている実態が浮かび上がってきます。
第1の要因は、2026年に起きたフードプロデューサー・鳥羽周作氏を巡る一連の報道です。当時、代々木上原のレストラン「sio」をはじめとするグループ各店やプロデュース先の契約見直しがメディアで大々的に報じられました。これに伴い、「大箸も契約解除で撤退するのではないか」という利用客の邪推や未確認情報がネット掲示板などで急速に拡散した背景があります。
第2の要因は、東急プラザ渋谷館内における定期的なリニューアルです。コロナ禍以降、同フロア内の他店舗の入れ替えや改装工事が順次実施された際、フロアガイドの一時変更などを見た来館者が「大箸も閉まったのではないか」と混同したケースが散見されました。
第3に、ディナータイムや平日アイドルタイムにおける一時的な営業時間変更が「休業・撤退」と誤解された点です。しかし、現場の運営体制は飲食大手のzetton(ゼットン)が誇る盤石なオペレーションによって支えられており、シェフ個人の騒動という外的な荒波を乗り越え、ひとつの自立した人気洋食ブランドとして揺るぎない地位を確立しています。