芸能界のスカウトとは異なり、公式な選考基準に基づいて美を競い合うのがミスコンテストの世界です。日本国内における二大登竜門といえば、1950年に第1回が開催された伝統ある「ミス日本コンテスト」と、数々のトップ女優を輩出してきた「全日本国民的美少女コンテスト」が挙げられます。両者が掲げる選考の主眼は、時代とともにどのように変化してきたのでしょうか。
ミス日本 歴代グランプリを振り返ると、第1回グランプリの山本富士子から始まり、1992年にグランプリを獲得して芸能界の第一線へと躍り出た藤原紀香など、単なる容姿端麗にとどまらず、社会で主体的に行動できる行動力を持った女性が一貫して選出されてきました。ミス日本事務局が公表している指針においても、「行動する健康美人」「内面の美・外見の美・行動の美」という3つの美の調和が審査基準の中核に据えられています。一方で、オスカープロモーションが主宰する国民的美少女 コンテストは、米倉涼子、上戸彩、武井咲らを輩出し、磨けば光る原石の「スター性」「圧倒的な透明感」「将来の表現力」に重きを置いて選考が行われます。
コンテスト関係者の証言によると、「最終選考に残る候補者はいずれも容姿のレベルにおいて甲乙つけがたい。最後に明暗を分けるのは、審査員の質疑に対する当意即妙な受け答えや、控え室で見せるスタッフへの自然な気配り」だといいます。計算された作法ではなく、本人の生い立ちや日常の規律から生まれる所作こそが、審査員を唸らせる決定打となっているのです。