リベット接合の技術を語る上で、まず明確にしておきたいのがブラインドリベットの仕組みです。一般的なリベットが両側から叩いて頭部を成形するのに対し、ブラインドリベットは中空のリベットボディ(スリーブ)の中心に「マンドレル」と呼ばれる芯軸が貫通した二重構造を持っています。工具でマンドレルを強力に引き戻すと、頭部の丸い突起がリベットボディの先端を内側から押し広げ、母材の裏側で大きくラッパ状に塑性変形(かしめ)を起こします。一定の張力に達した瞬間、マンドレルのくびれ(ブレイクポイント)が破断して分離し、表面のフランジと裏面の広がったボディで部材を強固に挟み込むのが基本原理です。
現場では「ポップリベット」という呼称が広く使われますが、これは米ポップファスナー社(現スタンレー・エンジニアード・ファスニング)が開発・商標登録したブランド名であり、構造としてはブラインドリベットと同義です。また、金属同士をつなぎ合わせる塑性加工全般を指す「カシメ」という広義の言葉に対し、ブラインドリベットはそのカシメ加工を「片側作業(Blind)」で完結させる専用ファスナーという位置づけになります。
特にDIYや薄板加工で多用されるアルミリベットのかしめ方では、素材の柔らかさを計算に入れる必要があります。アルミ製ボディは変形がスムーズでハンド工具でも軽快に締結できる反面、過度な引き込み力をかけると母材の座面を陥没させたり、剪断応力に対する耐久性がスチールやステンレスに比べて劣る特徴を持ちます。締結対象の耐力とリベット材質の剛性バランスを見極めることが、確実な固定の第一歩です。