騎馬戦の真骨頂は、騎馬を組む4人の「個性」の掛け算にある。緑谷出久、轟焦凍、爆豪勝己の3者が率いたチームの編成には、それぞれの生き様と鋭い戦術眼が色濃く反映されていた。
デクチームは、麗日お茶子、常闇踏陰、発目明という意外な布陣。空力を操るお茶子、立体機動をサポートする発目のアイテム、そして全方位の防御と攻撃を担う常闇の「黒影(ダークシャドウ)」。勝ち目がないと踏んだ周囲の目とは裏腹に、極限の機動性と防壁を兼ね備えた「逃げ切り型」の完璧なロジックがそこにあった。
対する轟チームは、飯田天哉、八百万百、上鳴電気を集めた圧倒的エリート陣形。上鳴の広範囲放電で敵を牽制し、八百万の創造で絶縁シートを作り、飯田の「トルク」で一瞬の隙を突く。絶対的な力で盤面を支配する轟の冷徹な戦略は、のちに彼が直面する氷解のドラマへの序章でもあった。
そして自尊心の塊である爆豪は、切島鋭児郎、瀬呂範太、芦戸三奈を選択。機動力と耐久性、そして着地時の安全性を確保し、自らが「爆破」で暴れ回るための超攻撃型チームを構築した。上位陣の思惑が激しく交錯したこのチームバトルこそ、1000万ポイントを巡る激闘の真相であり、勝敗の裏側に隠された天才たちの頭脳戦だったのだ。