デジタル化が進み、あらゆる物事がスマートに処理される現代において、昭和のツッパリ文化が放つ泥臭い熱量は、皮肉にも若い世代にとって新鮮な衝撃として映っている。理屈ではなく感情でぶつかり合い、不器用ながらも仲間を命がけで守り抜くストレートな生き様。コンプライアンスや同調圧力に息苦しさを感じる現代のオーディエンスにとって、彼らの反逆精神はどこか解放感をもたらすロマンとして再評価されているのだ。
その精神的支柱ともいえるのが、横浜銀蝿をはじめとする当時のロックンロールサウンドだ。シンプルで力強いビート、リーゼントに革ジャンという普遍的なアイコン、そして哀愁を帯びたメロディライン。制作陣はこの音楽的ルーツにも強く着目しており、劇中歌には往年の名曲の大胆な現代的アレンジや、インディーズロックバンドによる書下ろし楽曲が多数投入される見込みだ。レトロでありながらエッジの効いたグルーヴが、物語の疾走感を決定づける。