なぜ、制作陣は彼を真犯人役に抜擢したのだろうか。
その答えは、彼が持つ「親しみやすさ」と「狂気」の二面性にある。視聴者にとって親戚の兄ちゃんのように身近な存在であるせいやだからこそ、裏切られたときのショックは倍増する。最初から悪人顔の役者が演じるよりも、何倍もリアルで、何倍も恐ろしい。
さらに、せいや自身が持つ驚異的な「観察眼」も影響しているはずだ。普段のモノマネ芸で見せる、他人の特徴を細部まで捉えてデフォルメする技術。これが演技においては、役柄の心理描写を緻密にトレースする力へと昇華されたのだろう。計算された不気味さではなく、どこか生々しい「狂気のリアリティ」がそこにはあった。