海鮮の街でありながら、釧路の住民が熱狂的に愛してやまない洋食がある。昭和の空気をそのまま残す「レストラン泉屋」が生み出した「スパカツ」だ。ジュウジュウと凄まじい音を立てて運ばれてくる熱々の鉄板。その上には山盛りのスパゲティ、サクサクに揚がった肉厚のトンカツ、そして濃厚でほんのり甘い特製ミートソースが惜しげもなくかけられている。
最後まで冷めないようにと考案されたこの鉄板スタイルは、寒冷地ならではの温かい知恵だ。フォークで豪快に巻き取り、口いっぱいに頬張る。どこか懐かしく、暴力的なまでに食欲を刺激するその味わいは、一度食べたら忘れられない中毒性を放っている。