栄華を誇った千歳楼が暗転したのは、バブル崩壊以降の観光需要の激変でした。団体旅行から個人旅行へのシフト、日帰り客の増加に伴い、宿泊客数は徐々に落ち込んでいきます。
さらに、客足を取り戻すために行った度重なる増改築の借入金が重くのしかかりました。建物の維持管理費が嵩むなか、資金繰りは急速に悪化。打開策を見出せないまま2003年(平成15年)10月、負債総額約10億円を抱えて事実上の倒産に追い込まれました。
経営破綻後、経営陣の失踪や関係者の死亡、複雑に絡み合った抵当権や相続放棄によって、広大な敷地と建物は法的な引き取り手を失い、完全な管理不全状態へと突入していきました。