初夏の植え付けから約120日。秋の風が心地よくなり、葉が少し黄色く色づき始めた頃が、待ちに待った収穫の瞬間だ。従来のプランターから土をかき出す作業と比べ、袋栽培のラストシーンは爽快そのもの。ハサミで袋の側面を縦に一気に切り裂くだけで、丸々と太った紫色のサツマイモがゴロゴロと姿を現す。
ここで重要なのが、掘り立てをすぐに食べたい衝動をグッと抑えること。採れたてのサツマイモはでんぷん質がまだ糖に変化しておらず、甘みが控えめだからだ。土を軽く払い、新聞紙に包んで13℃〜15℃前後の風通しの良い暗所で2週間から1ヶ月ほど保管する。この「熟成(キュアリング)」を経ることで、内部の酵素がはたらき、あの蜜が溢れ出るようなトロトロの甘みへと変貌を遂げる。