街全体が深い眠りについている深夜2時過ぎ、施設のバックヤードには県内各地の農家から獲れたての島野菜や果物が続々と到着する。朝市・ローカル市場としての機能は今も健在だ。夜明け前に行われる相対取引の現場では、長年の経験に裏打ちされた目利きのプロたちが、瞬時に野菜の鮮度と価格を見極めていく。
観光・外食小売産業が活況を呈する沖縄において、この早朝の取引は県内のレストランや居酒屋のクオリティを支える心臓部にほかならない。スーパーマーケットのパック詰め野菜とは一線を画す、土の香りが残る葉野菜やゴツゴツとした島バナナ。早朝の澄んだ空気の中で交わされる軽快なやり取りを眺めているだけで、沖縄の食の根源的な生命力がひしひしと伝わってくる。