皮膚の病変と内科的疾患の密接な結びつきは、現代医学が突然発見したものではない。19世紀末、ドイツの著名な医師エドマンド・レッサーが提唱した概念こそが、今日の臨床皮膚科学における基礎を築いた。彼は内臓の病理的変化が皮膚に特異的な反応を引き起こす現象を体系化し、皮膚科医が単に皮膚表面だけでなく全身を診察する重要性を強く訴えかけた。
視診による診断技術が飛躍的な進化を遂げた現在でも、レッサーの洞察は色褪せていない。むしろ、病変の分子生物学的なメカニズムが解明されるにつれ、皮膚組織と内臓組織が血管や神経、免疫ネットワークを介していかに緊密に対話しているかが浮き彫りになっている。皮膚に現れた小さな異変を手がかりに全身を精査するアプローチは、100年以上を経た今も医療現場の根底を支え続けている。