デジタルネイティブである現在の学生たちは、キャンパス内に留まらない積極的な発信を行っている。ポートフォリオをWeb上に公開するだけでなく、制作の思考プロセスや葛藤をnoteで言語化し、作品のメイキングや展示風景をYouTubeでリアルタイムに配信することは、いまや日常の風景となった。かつてのようにギャラリーに足を運ぶ一部の美術関係者だけでなく、全世界のユーザーと直接繋がり、在学中からファンやクライアントを獲得していく動きが定着している。
その集大成となるのが、毎年冬に開催される武蔵野美術大学卒業制作展だ。広大なキャンパス全体が巨大な美術館と化すこのイベントには、アート関係者のみならず企業のスカウトや一般の来場者が殺到する。新世代の表現者たちが放つ情熱と圧倒的なボリュームは、次世代のクリエイティブトレンドを占う指標として毎年大きな注目を集めている。