日本の誇る「和牛」ブランドも、この荒波と無縁ではない。霜降りの美しい肉質を作り出すための伝統的な肥育方法は、牛の胃に大きな負担をかけやすく、結果としてメタン排出量を増やしやすいという指摘もある。伝統的な美味の追求と、グローバルな環境基準のクリアをどう両立させるか、現場の農家は頭を抱えている。
後継者不足や飼料高騰に悩まされてきた日本の畜産農家にとって、さらなる環境規制は致命傷になりかねない。単に「ゲップを減らせ」と迫るだけでなく、日本の畜産を守りながら脱炭素を進めるための、日本独自のロードマップが求められている。