インドにおけるキーマカレーは、宗教や地域ごとの食習慣を色濃く反映しています。ヒンドゥー教徒が多い地域では鶏肉(チキンキーマ)や山羊肉(マトンキーマ)が好まれ、イスラム教徒のコミュニティでは牛肉や羊肉が使われます。
スパイスの使い方も、日本のドライカレーとは一線を画します。クミン、コリアンダー、ターメリックはもちろんのこと、カルダモンやクローブといった芳醇なホールスパイスを油で熱し、香りを引き出す「タルカ」という技法が用いられます。単に「辛い」だけでなく、複雑で立体的な香りの重なりを楽しむのが、本物のキーマカレーの醍醐味と言えるでしょう。