Toshlの人生を暗転させた洗脳騒動の発端は、1993年のロックオペラ『ハムレット』での共演を機に急接近した元アイドル・守谷香との出会いでした。当時、X JAPANの世界進出に伴う重圧や実兄との金銭トラブルで精神的に追い詰められていたToshlに対し、守谷は巧みに心の隙間に入り込みました。
1997年2月に守谷と結婚したToshlは、彼女の強い勧めで自己啓発セミナーを主宰する団体「ホームオブハート」の代表・MASAYA(本名:倉渕透)と引き合わされます。そこで待っていたのは、人格を徹底的に破壊する巧妙かつ暴力的なマインドコントロールでした。「お前はエゴの塊だ」「X JAPANの活動は悪魔の所業」と連日罵声を浴びせられ、長時間の暴力や正座を強要される壮絶な“研修”によって、Toshlの自我は完全に奪われていきました。
洗脳の目的は、Toshlが持つ莫大な音楽的資産と将来的な収益の搾取にありました。Toshlは日々の食事代すら事欠く生活を強いられ、全国のドサ回り営業を強いられる一方で、得られた収入はすべて団体へと流れていました。12年間にわたる洗脳被害額は15億円以上とも言われ、税金の滞納による差し押さえを含め、最終的にToshlは巨額の負債を抱えて自己破産に追い込まれることとなったのです。