斉木楠雄の代名詞といえば、冷めたトーンで放たれる「やれやれ」という一言だ。災難に巻き込まれた際の呆れ、あきらめ、そしてどこか面倒見の良い優しさが混ざり合ったこのセリフには、神谷浩史の絶妙なニュアンス付けが光る。
「やれやれ、また面倒なことになった」「漆黒の翼…」「お前、本当にバカだな」。作中に登場する数多の名セリフは、視聴者の脳裏に強く焼き付いている。クールを装いながらも、大好物のコーヒーゼリーを目にした瞬間に崩れるギャップや、仲間たちの危機に密かに超能力を使って手を差し伸べるツンデレな一面。モノローグ主体の演技だからこそ、声のトーンやわずかな息遣いの変化が主人公の人間味をより一層引き立てている。