物語の軸を担う主役ふたりの配役には、誰もが納得しつつも新鮮な驚きを禁じ得ない。これまで数々の名作で圧倒的な存在感を示してきた主演陣だが、本作で見せる表情はこれまでのキャリアのどれとも異なるという。試写を前にしたインタビューで、二人は「役に呑み込まれそうなほどの高揚感とプレッシャーが同居していた」と語る。
スクリーンを通じて伝わるのは、型にはまった演技を超えた人間臭さと、息をのむような静寂の対比だ。過飾を削ぎ落とした台本に対し、演者がいかに身体一つで応えたのか。その答えが二人の対峙シーンに凝縮されている。