ここ数年、大晦日のテレビ界で起きている地殻変動は無視できない。NHK紅白歌合戦がK-POPグループやネット発のクリエイターを大挙して起用する路線へ舵を切った結果、昭和から平成初期の歌謡曲に親しんできた世代がチャンネルを切り替える動きが加速した。彼らが向かった先が、テレビ東京である。
「今の紅白は見ても誰が誰だか分からない」という声は、SNSやシニア向けコミュニティで毎年のように囁かれる。流行を追うことに疲れた視聴者にとって、馴染みのある顔ぶれが馴染みのある名曲を歌う時間は、何にも代えがたい癒やしなのだ。この需要を完璧に捉えたのが、他ならぬテレビ東京の編成戦略だった。