この店の代名詞とも言えるのが、注文を受けてから仕上げる「Live(ライブ)」感あふれるお菓子の数々だ。例えば、看板メニューの一つであるミルフィーユは、パイ生地のサクサク感とクリームの一体感を極限まで高めるため、極力作りの状態では置かない。
「パイ生地が湿度を吸う前の、ほんの数分間だけが持つ奇跡の食感がある」。そう吉開シェフが語る通り、口に入れた瞬間に解ける繊細な生地と豊かなコクのクリームは、まさにタイムリミットのあるアート。こればかりはテイクアウトの箱の中でも刻一刻と変化するため、店を訪れた者だけが享受できる密かな贅沢と言える。