『HUGっと!プリキュア』が名作と呼ばれる理由は、緻密なストーリー構成だけでなく、シリーズの既成概念を打ち破る革新的なエピソード群にあります。
その筆頭が、第42話で登場したフィギュアスケーター・若宮アンリによるキュアアンフィニの誕生です。「男の子だってプリンセスになれる」「自分の心に制約をかけない」というメッセージを体現し、テレビシリーズ本編で明確に覚醒した史上初の男子プリキュアとなりました。これは単なる話題作りにとどまらず、ジェンダーバイアスに苦しむ現代の子供たちや大人たちへ向けた、強いエンパワーメントとして極めて高く評価されています。
さらに、シリーズ15周年を記念した歴代コラボレーションも見事でした。第21話・第22話では、初代『ふたりはプリキュア』のキュアブラック(美墨なぎさ)とキュアホワイト(雪城ほのか)が突如として現れ、圧倒的な肉弾戦アクションを披露。続く第36話・第37話では歴代プリキュア総勢55名が集結する劇場版級のスケールが地上波で展開され、オールドファンから現行世代までを巻き込んだ「神回」として語り草になっています。