憲法が保障する「表現の自由」は重い。クリエイター側は、事件を風化させないため、あるいは犯罪の抑止力として描く意義を主張する。確かに、凄惨な現実から目を背けないことで得られる教訓もあるかもしれない。
一方で、遺族にとっては終わらない悪夢の再生産でしかない。実名に近い形や、容易に特定できるディテールで描かれた作品がネット上に半永久的に残り続ける恐怖。検索エンジンに名前を入れるだけで、当時の地獄のような光景を模した絵がヒットする。この精神的苦痛は、表現の自由という言葉だけで片付けられるものではないはずだ。