卒業ソングとして双璧をなす存在に、埼玉県の中学校教員によって作られた『旅立ちの日に』があります。曲名が酷似しているため混同されがちですが、両者には明確な音楽的・背景的なアプローチの違いが存在します。
『旅立ちの日に』が生徒と教師の絆や学校生活の思い出をストレートに歌い上げる「校舎発のドラマ」であるのに対し、『旅立ちの時』は広大な世界や宇宙的な広がりを感じさせる壮大なシンフォニック・バラードです。久石譲氏特有のドラマティックな転調と、映画音楽を思わせる立体的な音響空間は、歌う側だけでなく聴く保護者や教員の感情をも激しく揺さぶります。
教育現場では、混声三部合唱や同声二部合唱など多彩なアレンジ楽譜が普及しており、音楽コンクールから厳粛な卒業式まで、幅広いシーンで主役級の合唱曲として選定され続けています。