1870年(明治3年)、明治政府は「商船規則」を制定し、日の丸を正式に日本の商船旗として規定した。これが、事実上の国旗制定の瞬間とされる。
しかし、当時の日本にはまだ「国旗を敬う」という習慣が一般庶民にはなかった。政府は地方自治体を通じて、祝日に日の丸を掲揚するよう強く推奨した。当時の瓦版には、「旗を掲げないと罰金を取られるのではないか」と恐れる庶民の様子がユーモラスに描かれている。
また、当時の日の丸は現在のものと規格が異なっていた。日の丸の赤丸の位置が、旗の中心よりもわずかに竿側に寄っていたのだ。これは、風になびいたときに視覚的に中心に見えるようにするための工夫だったと言われている。