無罪確定によってようやくプログラミングの自由を取り戻した金子氏は、株式会社Skeedの社外取締役兼ファウンダーとして、独自のP2P技術を応用した高速ファイル転送システムの開発などに精力的に取り組み始めました。失われた7年半を取り戻すかのように、再び先端技術の実用化に情熱を注いでいた矢先のことです。
2013年7月6日午後6時55分、金子勇氏は急性心筋梗塞のため、都内の病院で突如として息を引き取りました。享年42歳。あまりにも突然の訃報は、関係者のみならず日本中のネットユーザーを深い悲嘆と絶望で包み込みました。
金子氏が追求していたピュアP2Pや暗号化分散技術は、現在のブロックチェーン、Web3、分散型クラウドストレージの思想的・技術的基盤そのものでした。もし不当な長期拘束や裁判による活動停止期間がなければ、日本発の分散テクノロジーが世界を席巻していたかもしれない――そうした悔恨の声は、エンジニアコミュニティを中心に今も根強く語り継がれています。