公式に発表された死因は「虚血性心疾患」であった。心臓の筋肉に酸素や栄養を供給する冠動脈が狭窄または閉塞し、心筋への血流が途絶えることで引き起こされる病態である。一般的には加齢や生活習慣病がリスク因子とされるが、比較的若い世代であっても無自覚のうちに進行しているケースは少なくない。
虚血性心疾患は、前触れとなる自覚症状が乏しいまま突然発症することが特徴だ。前田健さん自身も多忙な日々を送る中で、心臓血管系にかかっていた負担に気づいていなかった可能性が高い。急性の心筋梗塞や不整脈が引き起こされ、一瞬にして命を奪う恐ろしさが改めて浮き彫りとなった。