深刻な人手不足とインフレを背景に、企業の初任給引き上げ競争は限界突破の様相を呈している。大卒初任給が30万円を超えるケースは珍しくなくなり、優秀なIT人材には初年度から年収600万円以上を提示する企業も現れた。一見、若者にとって天国のような状況に見える。
しかし、この高待遇は「成果主義」の裏返しだ。横並びの一律昇給は過去の遺物となり、入社半年後の評価で基本給に数万円の開きが出ることも日常茶飯事となった。同じ学び舎を卒業した同期の間で、瞬く間に経済的・精神的な格差が広がっていく。このシビアな現実が、若者たちの焦燥感を煽っている。