呪霊の本質を理解するうえで不可欠なのが、その発生メカニズムです。作中の公式設定によると、非術師の人間が日常的に垂れ流す「恐怖」「嫉妬」「後悔」「憎悪」といった負の呪力が大気中に滞留し、それらが特定の概念や場所に集積・結実することで呪霊が誕生します。呪術師は自身の呪力をコントロールして体内に留めることができるのに対し、一般人は無意識に呪力を垂れ流し続けるため、人口密度の高い都市部や学校、病院といった感情の揺れやすい施設ほど強力な呪霊が発生しやすい構造になっています。
呪霊はその危険度と強さによって、呪術高専が定めた4級から特級までの5段階で分類されます。
- 4級呪霊:木製バットで殴れば倒せるレベル。知性は皆無で蠅頭(ようとう)などに代表される。
- 3級呪霊:拳銃があれば対処可能。一般的な軽火器で祓える程度の害意を持つ。
- 2級(準2級)呪霊:散弾銃でギリギリ倒せる水準。術式らしき特異体質を持ち始める個体が出現する。
- 1級(準1級)呪霊:戦車でも勝敗が怪しいレベル。明確な殺意と固有の術式を行使し、呪術師にとっても命懸けの相手となる。
- 特級呪霊:「クラスター弾をもってトントン」と称される規格外の怪異。知性を持ち人語を解する個体が多く、領域展開を習得しているケースが極めて高い。
また、呪霊の成り立ちにはいくつかの種別が存在します。特定の場所や建造物への恐れから生じる「土地神・産土神名義の呪霊」、実在しない怪談や共通認識から生じる「仮想怨霊(化身玉藻前など)」、そして人間が死後に強い怨念を残して呪いと化した「怨霊」や愛着が歪んで生じた「過呪怨霊」です。特に人間の魂が変貌した怨霊系は、通常の自然発生型呪霊よりも執念深く、底知れない呪力量を誇る傾向にあります。