江戸時代の屋台文化にルーツを持つ日本の「立ち食いそば」は、高度経済成長期を経て独自の発展を遂げてきた。その中心で外食産業の変遷を見つめてきた富士そばは、単なる手軽な食事処にとどまらず、日本独自の「和風ファストフード」として確固たるポジションを築いた。洋風ファストフードが台頭するなかでも、健康的で素早く、リーズナブルに味わえる蕎麦文化は根強い需要を保ち続けている。
東京都内をはじめとする都市部の主要駅周辺において、徒歩数分の距離に店舗が存在する利便性は圧倒的だ。近年ではカウンター席やテーブル席の拡充が進み、従来の「立ち食い」という概念を超えて、女性客やシニア層、海外からの旅行客まで幅広く利用できるモダンな空間へと変貌を遂げている。