三大名湯の現地を取材すると、観光パンフレットの美辞麗句だけでは見えてこない、旅行者の生々しい体験談と実感値が浮かび上がります。
草津温泉を訪れた旅行者の間で最も多く聞かれるのは、その圧倒的な「湯ヂカラ」に対する驚きです。「1泊しただけで長年悩んでいた背中の肌荒れが引いた」「湯畑から立ち上る硫黄の蒸気だけで効いている実感がある」という絶賛の声がSNSや口コミサイトに並びます。一方で、「酸性が強すぎて長湯したら皮膚がピリピリと痛んだ」「貴金属のアクセサリーを外すのを忘れて一瞬で黒ずんでしまった」という強酸性泉ならではのトラブル報告も後を絶ちません。
有馬温泉においては、赤褐色に濁る「金の湯」と無色透明な「銀の湯」のコントラストに対する満足度が極めて高い傾向にあります。「金の湯から上がった後、数時間経っても体の芯からポカポカが持続する」という保温力への評価は随一です。しかし、関西の奥座敷として格式高い老舗宿が多いため、「直前の予約では希望のプランが取れない」「他の温泉地に比べて宿泊単価が高めで気軽に行きづらい」という価格面でのハードルを指摘する声も目立ちます。
下呂温泉では、肌への優しさと温泉街の情緒がファミリー層や女性客から絶大な支持を集めています。「お湯にとろみがあり、まるで美容液に浸かっているような感覚」「湯上がりの肌が突っ張らずしっとり滑らかになる」という評判が定着しています。ただし、「草津や有馬のような強烈なパンチ(刺激)を期待していくと、意外とあっさり感じる」という泉質の違いによる期待値ギャップも見受けられます。