レンジ調理における本当の恐怖は、加熱中だけにとどまらない。レンジから取り出したときは何ともなさそうに見えた卵が、箸を入れた瞬間、あるいは口に運んだ瞬間に大爆発を起こす現象がある。専門用語で「突沸(とっぷつ)」、通称「ディレイド・エクスプロージョン(時間差爆発)」と呼ばれる現象だ。
殻を剥いたゆで卵や、おでんの卵をレンジで温め直す際によく発生する。内部の水分が沸点を超えているにもかかわらず、何らかの理由で沸騰せずに留まっている状態(過加熱状態)になり、そこに箸を突き刺すなどの物理的な刺激が加わった瞬間に、一気に沸騰して爆発する。これが口の中で起きれば、喉や食道に深刻な熱傷を負い、一生モノの後遺症が残るリスクすらある。