歌舞伎町の文化や若者心理に詳しく、現場取材を重ねてきたライターの佐々木チワワ氏は、この現象の背景にある心理的要因と産業構造の変化を指摘する。かつて風俗業界は店舗や事務所が女性の安全を守るクッションの役割を果たしていた側面もあったが、無店舗型や個人間取引へのシフトに伴い、女性たちがダイレクトに危険に晒されるリスクが高まったという。
佐々木氏は「彼女たちの多くは、居場所のなさや自己肯定感の低さを抱え、夜の街に承認欲求を満たしに来ている。売掛けの返済という金銭的理由だけでなく、『担当ホストの売り上げに貢献することで自分の存在価値を感じる』という歪んだ愛着行動が根底にある」と分析する。社会的なセーフティネットからこぼれ落ちた若者たちが、歓楽街の欲望のシステムに取り込まれていく構造が浮き彫りになっている。