古生物学の知見を合わせると、過去の地球には現在の鳥類のスケール感を根底から覆す超巨大鳥が存在していました。
体重700kg超!マダガスカルの「エピオルニス(象鳥)」
かつてインド洋に浮かぶマダガスカル島には、エピオルニス(Aepyornis)や、近年の骨格再分類で新属と認定されたヴォロンベ・タイタン(Vorombe titan)が生息していました。体高は3m、体重は推定730kgという、軽自動車に匹敵する超重量級の鳥類です。
彼らが産んだ卵の化石は現在も発見されており、長さ約33cm、容量約8〜9リットルと、ニワトリの卵約150個分、ダチョウの卵の約6倍という途方もない大きさを誇ります。天敵が不在だった島環境で草食動物としてのニッチ(生態的地位)を独占して巨大化しましたが、約1000年前に人類がマダガスカルへ定住し始めた時期と重なるように姿を消しました。
体高3.6m!ニュージーランドの「ジャイアントモア」
高さの頂点に君臨していたのが、ニュージーランドに生息していたジャイアントモア(Dinornis robustus)です。メスの大型個体は背丈が3.6mに達し、植物の樹冠部に生い茂る葉を主食としていました。翼が完全に退化して骨格すら残っていないという、地球上で唯一の完全無翼鳥としても知られています。13世紀末にマオリ族が島へ渡来してからわずか100〜200年程度で乱獲と環境変化により絶滅に追い込まれました。
翼開長7m!空飛ぶ要塞「アルゲンタヴィス」
約600万年前の新第三紀中新世、南米アルゼンチンの平原地帯上空を支配していたのがアルゲンタヴィス・マグニフィセンス(Argentavis magnificens)です。
翼開長は驚愕の6.5〜7.0m、体重は約70〜72kgと見積もられています。このサイズは現行のグライダーや軽飛行機に近く、筋肉の力だけで羽ばたいて地上から離陸することは不可能でした。彼らは緩やかな斜面を駆け下りるか、崖から飛び出して上昇気流を捉えることで飛行していたと考えられています。